山手通り、富ヶ谷の交差点から少し入った丘の上に立つ集合住宅。
建築家北山恒さん率いるawnがマスターアーキテクトとなったプロジェクトの内装を計画した。
全体は周辺環境のボリューム感に配慮し、4つの分棟をブリッジでつないだような構成をとる、路地を引き込み立体的に構成された長屋である。
地下1階、地上3階、11戸のボリュームのうち2~3階に位置するI住戸、1~B1階に位置するD住戸を計画した。
■D住戸
1Fをキッチンリビングとし落ち着いた地下に水回りと寝室を配置した。
奥行きのある間取りを生かすためキッチンは壁に配置し視線が抜け広がりのある居住空間を目指した。
B1Fにはドライエリア、主寝室、子ども部屋と連なるが、全体のつながりを感じることのできるよう欄間を設け光が間取りの奥まで流れるように計画した。
■I住戸
2~3Fに位置し、2Fを寝室と水回り、3Fをリビングキッチンとした。
3Fはこのプロジェクトの特徴がよく現れた場所に位置し、中央のヴォリュームから両側にガラスのボリュームが伸びている構成になっている。
この構成を生かすため可能な限りスケルトンの様相がわかる構成とし、マスターアーキテクトが意図した集まって住む豊かさや開放性を持った住戸とした。
一つのプロジェクトながらマスタープランにより豊かで多様な住戸環境が生まれている。インフィル設計者の役割はそれを十分に生かしながらさらに多様性を生むことであると考えている。
内装でありながら都市の中の一つの建築を設計しているような感覚で提案した2つの都市型住居である。
Design with Koh KITAYAMA (awn)+naoko OKADA
PHOTO:Tomoyuki Kusunose + Daici Ano